営業許認可関係

営業許認可関係

物流関係
倉庫業

倉庫業とは、倉庫において寄託物の保管を行ない、対価として保管料をもらう営業です。したがって、保管料を徴収しない一時預かりなどの場合は寄託ではなく倉庫業にあたりません。例えば、貨物の一時保管、営業に付随した特定物の保管(クリーニングや自動車の修理保管など)は、寄託ではないので倉庫業にあたりません。また、政令で倉庫業から除外されている業務もあります。例えば、銀行や証券会社の付随業務として行われる有価証券等の保管や、コインロッカー、駐輪場、駐車場などは倉庫業にあたりません。

倉庫業については、次の要件を満たし、国土交通大臣の行う登録を受けることで業務を開始することができます。

  1. 申請者(法人のときはその役員を含む。)が欠格事由に該当しないこと
  2. 倉庫管理主任者を確実に選任できること
  3. 倉庫の施設・設備が国土交通省令で定める基準(施設設備基準)に適合していること

特に 3. の施設設備基準については、建築基準法や消防法等の基準に比べて、厳しいものとなっています。

貨物自動車運送事業

貨物自動車運送事業とは、自動車で運送し、運賃を受け取る事業ことで一般的な運送業のことで、次にの3種類に分かれます。

1 一般貨物運送事業 複数の荷主から、有償で自動車(軽自動車及び二輪車を除く)を使用して貨物を運送する事業
2 貨物軽自動車運送事業 複数の荷主から有償で軽自動車または二輪車を使用して貨物を運送する事業
3 特定貨物運送事業  単一の者(または1社)から、有償で自動車(軽自動車及び二輪車を除く)を使用して貨物を運送する事業(例えば、1企業の専属運送会社など)

一般貨物運送事業の許可を受けるためには、次の要件を満たさなければなりません。

  1. 営業所の規模と位置
  2. 車両台数
  3. 車庫
  4. 休憩・睡眠施設
  5. 運行管理体制
  6. 資金計画

貨物軽自動車運送事業については、許可を受ける必要はなく、次の要件を満たせば、運輸支局長への届出のみで、その日から業務を開始することができます。

  1. 車庫があること(営業所に併設、または、営業所から2km以内)
  2. “車両について(軽トラック1両以上、乗用タイプの軽自動車は軽トラックへ構造を変更)
  3. その他(運行管理体制、自賠責保険・任意保険の加入など)
貨物利用運送業

自分では運送手段を持たず、他の者(他社)の運送手段を利用しておこなう事業です。荷主と運送契約を結び契約の主体となりますが、運送の手段は他の業者(貨物自動車運送事業等)を利用して行います。貨物利用運送事業は、次の2種類の区分があります。

1 第一種利用運送事業 運送事業者(船舶運航事業者、航空運送事業者、鉄道運送事業者又は貨物自動車運送事業者)の行う運送を利用する事業
2 第二種利用運送事業 運送事業者(船舶運航事業者、航空運送事業者又は鉄道運送事業者)の利用運送とその前後の貨物自動車(軽自動車は除く)による集荷及び配達を一貫して行い、利用者にドア・ツー・ドアの運送サービスを提供する事業 

第一種利用運送事業については許可を受ける必要はなく、次の要件を満たせば国土交通省又は地方運輸局で登録するだけで業務を開始できます。

  1. 事業をするために必要な施設(営業所、事務所等)を保有すること
  2. 事業に必要な財産的基礎(純資産300万円以上)を有すること
  3. 申請者が欠格事項(登録拒否要件)に該当しないこと

一方、第二種利用運送事業の許可を受けるためには、下記の要件を満たさなければなりません。

  1. 事業をするために必要な施設(営業所、事務所等)を保有すること
  2. 幹線輸送との接続に関する適切な事業運営体制、及び貨物の託送に関する業務取扱契約
  3. 事業に必要な財産的基礎(純資産300万円以上)を有し、経常収支が健全であること
  4. 申請者が欠格事由(登録拒否要件)に該当しないこと
  5. 集配営業所に2両以上の車両を含む集配体制
産業廃棄物関係

家庭から出るようなこの廃棄物を一般廃棄物といいます。これに対し、事業活動により生じ排出される廃棄物を産業廃棄物といいます。この産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康または生活環境に係る被害を生ずるおそれがある廃棄物を特別管理産業廃棄物といいます。これらの運搬及び処理を業務として行う場合は都道府県知事許可が必要となり、要件を満たしていれば、申請書のが受理されてから約60日程度で許可を受けることができます。

産業廃棄物収集運搬業

産業廃棄物の収集または運搬を業務として始めるためには、その区域(運搬のみを行う場合は、産業廃棄物の積卸しを行う区域)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければなりません。 そのためには次の要件を満たさなければなりません。

  • 申請者(個人事業者や法人代表者等)が、業務を的確に行うに必要な知識と技能を有すること(厚生労働大臣認定の講習会の修了者であること)
  • 申請者が、処理業を的確、継続的に行う経済的基礎を有すること
  • 申請者(個人事業者や法人代表者等)が、成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの、禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者などではないこと
  • 産業廃棄物の種類に応じた、適正な処理・運搬施設を有すること
産業廃棄物処理業

産業廃棄物処理業を行うためには、事業の種類に応じて、その区域を管轄する都道府県知事または市長等(廃棄物を排出する場所と処分する場所を管轄する両方の都道府県知事または市長等)の許可を受けなければなりません。さらに5年ごとに更新の手続きが必要になります。当事務所では、産業廃棄物・一般廃棄物の収集・運搬及び処理業の許可申請を代理します。自動車解体業等の申請手続等もう含まれます。

風俗営業許可

風俗営業というとファッションヘルス、ソープランド、アダルトショップ等を連想するかもしれませんが、これらは性風俗特殊営業と呼ばれ、風俗営業から区分されています。その他、風俗営業と似たものに深夜酒類提供飲食店営業があり、一般にはバー、スナック、酒場等などの午前零時から日の出までの時間に客に酒類を提供する飲食店のことを言います。区分を一覧にすると次のようになります。




接待飲食等営業 1号営業 キャバレー・料亭・待合茶屋・ 料理店等(和風)・バー・クラブ 等(洋風)
2号営業 低照度飲食店
3号営業 区画席飲食店
遊技場営業 4号営業 マージャン店・パチンコ店等
5号営業 ゲームセンター等








店舗型性風俗特殊営業 1号営業 ソープランド
2号営業 店舗型ファッションヘルス
3号営業 ヌードスタジオ・個室ビデオ・のぞき部屋・ストリップ劇場等
4号営業 ラブホテル・モーテル・レンタル ルーム
5号営業 アダルトショップ・大人のおも ちゃ屋等
6号営業 出会い系喫茶
無店舗型性風俗特殊営業 1号営業 派遣型ファッションヘルス等
2号営業 アダルトビデオ等通信販売営 業
映像送信型性風俗特殊営業 インターネット等利用のアダル ト画像送信営業
店舗型電話異性紹介営業 テレホンクラブ(入店型)
無店舗型電話異性紹介営業 ツーショットダイヤル・伝言ダイ ヤル等(無店舗型テレクラ)
特定遊興飲食店営業  ナイトクラブ等
深夜酒類提供飲食店営業 カウンターバー・スナック・居酒屋等

風俗営業・特定遊興飲食店営業は、所轄の警察署を通して都道府県公安委員会の許可が必要です。性風俗関連特殊営業・深夜酒類提供飲食店営業は、警察署を通して都道府県公安委員会への届出が必要です。

許可 風俗営業・特定遊興飲食店営業
届出 性風俗関連特殊営業・深夜酒類提供飲食店営業

深夜12時以降にお酒を提供する営業は深夜酒類提供飲食店営業となり届出をすれば深夜12時以降でも営業できますが、風俗営業ではないので接客はできません。接客をするなら、風俗営業許可が必要となり原則として深夜12時までしか営業できません。深夜酒類提供飲食店営業(カウンターバー、スナック等)と風俗営業(1号営業)(バー、クラブ等)はよく似ていますが、風俗営業(1号営業)は「客の接待をして客に遊興または飲食をさせる営業」であり、横に座って酌をする場合は「接待」に当たるため、風俗営業(1号営業)となり、カウンター越しでの会話や酌をする場合はこの「接待」には当たらず深夜酒類提供飲食店営業となります。深夜酒類提供飲食店営業は、風俗営業許可ほど基準は厳しくありませんが、場所によっては営業できない所もあります。

風俗営業許可を取得するためには、次の4つの要件を満たさなければなりません。

  1. 営業所の場所が下記に該当しないこと
    1. 用途地域による制限地域
    2. 保護対象となる施設周辺
    3. 条例等により禁止されている地域
  2. 営業所の構造
    1. 1号営業から5号営業にかけて異なる基準(面積・見通し・装飾品・世情の有無・照明の明るさ・騒音・振動など)があります
  3. 申請者・管理者・(法人では全役員)が下記の欠格事由に該当しないこと
    1. 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ない者
    2. 過去に一定の刑に処せられ、刑の執行が終わってから5年を経過しない者
    3. 集団的、常習的に暴力的不法行為を行うおそれのある者
    4. アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
    5. 風俗営業の許可を取り消されて5年を経過しない者
  4. 運営上の制限
    1. 営業時間の制限等(1号営業から5号営業で異なる規制があります)
    2. 客の年齢制限(1号営業から5号営業で異なる規制があります)

その他、一般的に風俗営業では飲食物を提供しますので、食品衛生法に基づく飲食店営業許可を受けなければなりません。しかし、麻雀屋やパチンコ屋(4号営業)、ゲームセンター(5号営業)など、必ずしも飲食物を提供しない風俗営業もありますので、この場合は飲食店営業許可は必要ありません。ただし、例えば瓶ビールを販売している麻雀屋で、瓶の栓を抜かずに客に提供する場合は飲食店営業の許可を受ける必要はありませんが、栓を抜いて客に提供する場合は飲食店営業許可が必要となりますので注意が必要です。さらに裸火を使って調理する場合は、防火防災のために消防署へ防火対象物使用開始届を出す必要があります。

飲食店営業許可

飲食店とは「店で調理を行って食品を販売する」というお店のことであり、清潔な公衆衛生を守り、また、食中毒等を予防するために全ての飲食店は、最寄りの保健所の営業許可が必要になります。横浜市で飲食店を営業する場合は、区役所の保健所(福祉保健センター)に営業許可を申請しなければなりません。そして、次のような要件を満たすことで取得することができます。

  1. 食品衛生責任者(調理師・栄養士の有資格者)を1名以上配置する
  2. 都道府県で制定されている食品衛生法執行条例を満たしている

(1)の食品衛生責任者がいない場合は、保健所が実施する1日講習会を受講すれば許可がおります。(2)の基準については食品衛生法上、都道府県の条例で定めることができる内容が多いので、地域により多少異なりますので、確認しておく必要があります。また、裸火を使って調理する場合は、防火防災のために消防署へ防火対象物使用開始届を出す必要があります。

ご相談は無料となっております。お気軽にご連絡ください。☎︎ 045−514−6193 担当 : 平田

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